電気自動車を家で充電するには?家庭用蓄電池として活用できる?
世界的に電気自動車へのシフトチェンジは加速しています。日本でも2035年から新車でのガソリンとディーゼル自動車の販売は禁止になるのはご存じでしょうか?CO2が増加している現状から自動車産業も見直しがされています。今後もより普及していく電気自動車について、充電方法、家庭での蓄電器としての活用方法について解説します。
電気自動車を自宅で充電する方法
電気自動車を自宅で充電する方法に充電専用のコンセントタイプとスタンドタイプ、V2Hがあります。家に元々あるコンセントでいいの?と思うかもしれませんが、充電専用コンセントとなるため注意が必要です。家のコンセントも形が合うものもありますが、コンセントの差し込み不十分で火災が発生する原因にもなりますので絶対にやめておきましょう。
さて自宅で充電できる車の種類には電気自動車(EV)とPHV(プラグインハイブリッド)があります。電気の力のみで走れるのがEVとなり、ガソリンと電気の両方を使い、ハイブリッドカーを更に進化させたのがPHVとなります。一般的に電気自動車の充電用コンセントは200Vで出力は3kWとなります。理論値で200Vの充電の目安では、1時間に3kWなので10時間で30kWが充電できます。仕事を終えて帰宅してから次の日の朝を迎えるまでに充電ができている計算になります。
充電用コンセントには100Vのタイプもありますが、出力が06.〜1.2kWほどに低下し、充電時間が長くなるため使い勝手はよくないようです。自宅で充電するには壁に充電用コンセントを設置して、車と充電用コンセントを繋げるケーブルが必要になります。車種によってケーブルコネクタの形や長さは異なるため、自宅に充電用コンセントを設置する際には事前に業者に確認することが大事です。
スタンドタイプの充電器を商業施設や公共機関などで見かけたことがある方も多いでしょう。自宅で設置する場合には建物と駐車場の距離が離れている場合に検討されます。V2Hとは電気自動車に蓄積された電気を自宅でも使えるように設計されており、最新の技術になります。V2Hはこれからの電気自動車の未来を支える画期的な技術ですので、後述します。
電気自動車を自宅で充電するメリット
電気自動車にはガソリン車にない魅力やメリットがあります。
まずは自宅で充電できるので、わざわざ燃料を入れるためにガソリンスタンドに出かける手間がないことが挙げられます。出かける前にガソリンスタンドに寄るのは意外に億劫ですが、夜間に自宅で寝ている間に充電が完了されるのは時間の節約になります。また混雑する時間帯のガソリンスタンドでは待ち時間も発生する場合もありますが、自宅での充電なら関係ありません。
そのほかにも環境に優しいという理由で電気自動車に乗り換える人が増えている点もメリットとして大きいでしょう。自分のみならず、家族や子どもの未来を考えて環境に配慮した電気自動車に魅力を感じる方が多いようです。SDGsの流れが国際社会的にも大きなうねりとなり、人々の暮らし方を変えていかなければならなくなりました。時代の変化が電気自動車を後押している部分も大いにあるようです。
電気自動車は家庭用蓄電池として活用できる
電気料金は昼間と夜間では電気料金が変わってきます。電気自動車を自宅で充電する場合は大多数のユーザーは夜間にするように試算しています。そのため夜間の安い電気料金でガソリン車よりお得な料金で車に乗れているのです。電気自動車自体に充電機能があればより使い勝手がよくなるとされています。近年誕生したのがV2Hとなり、自宅から電気自動車への充電もできますし、その逆も可能になります。
V2Hとは「Vehicle to Home」の略で、意味は「車から家へ」となります。電気自動車は環境に配慮した乗り物だけではなく、充電のできる蓄電池としても活用できます。電気自動車への充電方法の中でコンセントタイプがより設置費用が安く、導入しやすい傾向にあります。ただ電気自動車を蓄電池として活用するにはV2Hの設置は必要不可欠です。
一方で電気料金が値上がりし家計を圧迫しているのも事実として押さえておきましょう。電気自動車はV2Hや太陽光発電などと組み合わせれば相乗効果で電気料金を安くお得に使えるうえに、蓄電器として災害に備えられます。
電気自動車と蓄電池を併用するメリット
V2Hを導入すれば電気自動車に充電できるようになりますが、もっと大きな特徴は充電する時間です。200Vでは3kWですが、V2Hでの最高出力は6kWとなり理論的に半分の時間で済みます。電気自動車の蓄電池としての容量も一般的な蓄電池に比べて大きいのも安心でき、災害が起こった場合の停電時にも電気自動車からの電力の供給が見込まれるため、予備電力としての使い方も魅力の1つです。
料金の安さも惹かれるポイントになります。たとえば、仕事が休みでどこにも出かけない場合、夜間に充電した電気で日中の電気料金を補うこともできるのです。また自治体によっては補助金が受け取れる場合もあるので、電気自動車、蓄電池を検討中の方は住まわれている自治体の状況を調べてみましょう。
まとめ
今回は電気自動車について、充電方法、家庭での蓄電池としての活用方法について解説しました。電気自動車は自宅で充電できるようになり、徐々にその数を増やしています。V2Hのように車と家の一体化を図り、デザイン性も高い住宅も2021年頃から少しずつ姿が垣間見えるようになりました。電気自動車の歴史は意外に古く1900年代頃からです。姿が見え隠れした時期が長い電気自動車ですが、V2Hなど最新技術も登場しはじめ、加速度的に知名度が広がっています。一度検討してみてはいかがでしょうか?