急げ!FIT(固定価格買取制度)が終了するぞ!
ここでは、FIT(固定価格買取制度)とはそもそも何だったのか? 2019問題とは何か? FIT終了後の売電はどうなるか? について検証していきましょう。
そもそもFITって何?
FITとは「固定価格買取制度」のこと。「Feed-in Tariff」の略です。
日本はほとんどのエネルギー資源を海外からの輸入に依存しています。多くの先進国が40~90%ほどのエネルギー自給率である中、日本はわずが6%。
その状態から脱却するためにエネルギー自給率を上げる政策としてスタートしました。再生可能エネルギーによって事業所・一般家庭でつくられた電力を一定期間・同単価で買い取ることを国が保証する制度がFITです。
再生可能エネルギー
石油や石炭、天然ガスなどの化石由来のエネルギーとは異なり、太陽光や風力、地熱など、自然界につねに存在しているエネルギーのこと。
【2019問題】FITが終了するってどういうこと?
FITで定められた太陽光発電による電力の買取は、太陽光発電パネルの容量が10kW未満か10kW以上かで適用される買取制度と固定価格買取期間が異なります。一般家庭の住宅用は10kW未満なので適用されるのは余剰(電力)買取制度で、固定価格買取期間は10年です。
FIT自体は2012年からスタートした制度。しかし、余興買取は事実上2009年からスタートしたため、2019年以降、FITが終了する家庭が急増することが心配されています。
FITは市場より高単価で電力会社が電力買取をしなければならず、そのコストは当然増大。では、電力会社は損をしているんでしょうか?
いいえ、まったく損はしていません。じつはこのコストは全事業所・全家庭から賦課金としてもぎ取られ、いや、徴収されているんです。
これには当然批判的な意見も多くあり、FITは終了。新制度への以降が決定しています。
FIT終了後の売電はどうなるの?
「じゃあ、もう売電はできないの? 」と心配されているみなさん、できなくなる訳ではないのでご安心ください。しかし「電力会社の買取単価が一定期間変わらないことを約束する制度」が終了するということは、これからの売価単価は当然、市場の価格変動を反映したものになってしまいます。
近年、メガソーラー施設などの急増で市場価格は年々値下がり気味。FIT以降の買取メニューを公表し「買取価格は業界最高級」を謳う買取業者さえ11.5/kWhという金額提示となっています。
グリッドパリティ(太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーの発電コストが、既存の電力コストと同じか、それよりも安くなること)も懸念されています。しかしそれに反して買電価格は値上がりする傾向にあり、化石エネルギー資源の高騰などがあれば電気代は値上がりすることでしょう。
まとめ
上記の理由から売電で利益を得て家計をラクにする時代は終わりを告げ、つくった電気を賢く自家消費することで電気代を節約する時代に突入していくことが予想されます。そのためにはどうしたら良いか? がいま考えるべき課題と言えましょう。